離婚の危機 夫婦の絆
宗教問題で離婚の危機
これは私の両親の話です。両親は私が12歳のときまで、とある宗教を信仰していました。私の実家はその宗教の教会でした。私は長男だったこともあり、もしその宗教を信仰し続けていたら、私はそこの教会長となっていたところでした。
しかし、母親が宗教の中の組織内の人間関係、また嫁姑の関係の悪化でノイローゼになり、信仰活動が出来ない状況となりました。毎晩毎晩泣きわめく母の声で、僕ら子どもは目を覚ましてとても不安に感じていました。そんな中、ついに母が離婚を決意。宗教をでて、私含む子ども4人を連れて教会を出ると父親に言いました。
離婚問題で家族会議
父親は「ついに、もう限界か。」とそんな表情にも見えました。家族会議が開かれ、そこには当の本人である祖母も同席していました。母親は泣きわめいて、もう信仰をやっていけないと宣言。すると父親が、「わかった。自分もこの教会を出る。」と言ったのです。母親は驚いていました。
離婚問題がきっかけで宗教を断つ
「お前だからここまで信仰できた。離婚して一人になってまで続ける気はない。お前がでるなら自分も出る。2人で子ども一緒に出よう。」と言ったのです。そして本当に父親は一切の教会運営権を他人に譲り、私たち子どもと一緒に教会を出ました。私はまさか自分の両親が離婚する等とは思っていなかったので、当時は本当に悲しかったのですが、父親の英断を機に今でもあたたかい家庭に所属できています。実家に帰るたび、また父親、母親の顔をみるたび、あのときの景色が思い浮かびます。
DATE:2016/11/10